ジョージ
アーサー空気清浄機は、加湿機能を付けるかどうかで候補が一気に絞れました。間質性肺炎の家族に選んだのは、パナソニック F-PX70C です。加湿を外した理由、選ぶときに見たポイント、実際に使ってみてどうだったかを書いていきます。
なぜ空気清浄機を置くことにしたのか
きっかけは、医師からの「なるべくホコリを避けるように」という指示でした。
間質性肺炎のうち過敏性肺炎は、ダニやカビ、羽毛などを繰り返し吸い込むことが関係するとされています。JCHO東京山手メディカルセンターの情報によれば、原因となるものとして羽毛製品の成分、多湿な室内で繁殖するカビ、空調や加湿器内のカビが挙げられており、診断後の対応として「生活環境からの羽毛製品の全撤去、ハウスクリーニング、空気清浄機の設置など」が挙げられています。こうした環境対策だけで進行が止まり、炎症の値が下がってくる人も少なくないとされています(出典:JCHO東京山手メディカルセンター「過敏性肺炎」)。
羽毛については、以前間質性肺炎のときに選んだ布団について書きました。今回はその延長で、空気の側をどうするかという話です。
あくまで一般的な環境対策の話であり、空気清浄機が症状を改善する・予防するとお約束するものではありません。治療方針や生活環境の対策は、必ず主治医にご相談ください。

加湿あり、なし、どっちがいい?加湿機能つきを選ばなかった理由
気になったのは、先ほどのJCHOのページで、過敏性肺炎の原因として「空調や加湿器内のカビ」が挙げられていたことです。空気をきれいにするために買うものの中に、水をためて湿ったまま使い続ける部分があることになります。
この点を調べていくと、加湿器の水まわりの微生物を実際に測った研究がありました。国立病院機構姫路医療センターの呼吸器内科などによる調査で、病院内で職員用に使っていた家庭用加湿器31台を対象にしたものです。
| 調べたこと | 結果(31台中) |
|---|---|
| 貯留水から微生物を検出 | 28台(90%) |
| 非結核性抗酸菌(NTM)を検出 | 19台(61%) |
| 真菌を検出 | 13台(42%) |
| 加湿トレーの洗浄頻度が高い群 | 低い群よりエンドトキシンが有意に低値(P=0.048) |
| 加熱式の加湿器 | 微生物の検出なし(2台) |
この調査で大事だと思ったのは、90%という数字そのものよりも、加湿トレーをこまめに洗っているものほど汚染の指標が低かったという点でした。つまり「加湿機能が付いていると必ず不衛生になる」のではなく、手入れを続けられるかどうかで結果が変わるということになります。
- 毎日の手入れはできないので、加湿なしに決定。
乾燥が気になる季節だけ別に加湿器を用意して、使うときだけ手入れするという分け方もあります。上の調査では加熱式の加湿器からは微生物が検出されなかったとされているので、どうしても加湿が必要なら方式から考えるという手もありそうです。
空気清浄機を選ぶときに重視した4つの基準
加湿なしと決めたうえで、次の4つで絞りました。使う部屋は寝室(6畳)です。
- 加湿機能が付いていないこと
水をためる部分がなければ、その手入れも発生しない - 静かであること
寝室で一晩中つけっぱなしにするので、音が気になると結局止めてしまう - 部屋の広さに対して余裕があること
設置する部屋の畳数の2〜3倍の適用床面積を選ぶと効率がよいとされている。6畳なら12〜18畳クラスが目安 - 手入れと移動がしやすいこと
重いと掃除のたびに動かすのが億劫になる
メーカーは国産を選びました。これは性能というより、部品やフィルターを長く買い続けられそうという安心感からです。
この条件で最後まで比べたのが、次の2台でした。どちらも加湿機能のない空気清浄機です。
| パナソニック F-PX70C | シャープ FP-U70 | |
|---|---|---|
| 適用床面積(空気清浄・51㎡基準) | 31畳(51㎡) | 31畳(51㎡) |
| 8畳あたりの清浄時間 | 約10分 | 9分 |
| 運転音(静音時) | 20dB | 19dB |
| 幅 | 125mm | 285mm |
| 質量 | 5.1kg | 約7.2kg |
| 集じんフィルター交換目安 | 約3.5年 | 約10年 |
| 加湿機能 | なし | なし |
畳数の表記は1機種に複数あるので、見比べるときは基準をそろえる必要があります。パナソニックは同じ製品を「新基準19畳(31㎡)/旧基準31畳(51㎡)」と併記しています。シャープは空気清浄の適用床面積が「〜31畳(51㎡)」で、これとは別にプラズマクラスターの適用床面積として「約16畳」を挙げています。後者はイオンが届く範囲の目安で、ホコリを取る力を示す数字ではありません。上の表は㎡をそろえて並べています。
こうして並べてみると、清浄能力も静かさも、2台にほとんど差はありませんでした。8畳をきれいにする時間は10分と9分、静音時の運転音は20dBと19dBです。
そこで最後の決め手になったのが、幅と重さでした。125mmと285mmでは置ける場所が変わりますし、5.1kgなら掃除のたびに片手で動かせます。寝室の限られた場所に置くことを考えて、パナソニックにしました。
なお、空気をきれいにするだけでなく空間の除菌まで考えるなら、「次亜塩素酸 空間除菌脱臭機」という別のカテゴリの製品もあります。パナソニックのジアイーノ(F-ML4000B・F-MV5000C など)がこれにあたり、水と塩タブレットから次亜塩素酸水溶液をつくる仕組みです。
ただし私は候補に入れませんでした。水まわりの管理が増えるうえ、価格帯も一段上がります。それに、どこまで除菌すれば十分なのかは自分では判断がつかず、考え出すときりがないと感じたからです。医師から言われたのは「ホコリを避けて」であって除菌ではなかったので、まずはホコリを取ることに絞りました。同じカテゴリでも集じんの適用畳数は空気清浄機より小さいことがあるので、検討するなら数字を確かめてからのほうがよさそうです。
パナソニック F-PX70C を使ってみて
選んだのはパナソニックの F-PX70C です。本体は高さ552×幅125×奥行380mm、運転音は静音20dB・中33dB・強55dB とされています。寝室に置いて、ほぼつけっぱなしで使っています。
使ってみて感じたことを、私の場合として書きます。
とくに静かさは、買う前に思っていたより効きました。就寝中に止めてしまっては置いている意味がないので、「ずっとつけていられるか」は実際にはかなり重要な条件だったと今は思います。
本体が薄いぶん、置き場所を選ばないのも助かりました。寝室の家具の隙間に収まっています。
手入れはすべて前面から行えて、本体を動かさずにフィルターの掃除ができる構造になっています。集じんフィルターの交換目安は約3.5年とされていますが、それまでの日々の掃除がしやすいかどうかも、続けるうえでは大きいと感じています。
まとめ:加湿ありなしから決める
空気清浄機は機種が多くて迷いますが、加湿機能を付けるかどうかを先に決めると、候補が一気に絞れました。
このF-PX70Cは省スペースなので、シンプルイズベストな買い物ができ、今のところ大満足です。
- 毎日手入れは無理 → 加湿なしに絞る。水をためる部分がなければ手入れも発生しない
- 寝室で一晩中つける → 運転音を必ず確認する。止めてしまっては置いている意味がない
- 部屋の広さ → 畳数の2〜3倍の適用床面積が目安とされている
この順で考えて F-PX70C に決めました。しばらく使ってみて何か発見があればまたお知らせします。
- ※本記事は、間質性肺炎をきっかけに空気清浄機を選んだ個人の記録です。特定の製品が症状を改善・予防することを保証するものではありません。
- ※間質性肺炎の治療方針や生活環境の対策については、必ず主治医にご相談ください。
- ※引用した加湿器の調査は、病院内で職員用に使用していた加湿器を対象としたものです。一般家庭の使用状況を調べたものではありません。
- ※製品の仕様は2026年9月時点で各社公式サイトを確認したものです。変更される場合があるため、購入前に最新情報をご確認ください。